子どもの教育費は、大学進学までに1人当たり1,000万円かかるとも言われています。
教育費といっても、学校の授業料だけではなく、給食費も必要ですし、習字セットや裁縫セットなど、たくさんの教材費が、次々と必要になってくるんです。
そして、さらに塾や習い事に行かせるのなら、その月謝も必要ですよね。
お子さんの進路によっては、1,000万円もかからない場合もありますが、反対に、2倍、3倍とかかってくることもあるんです。
でも、金銭的な理由で、子どもの進学先が限定されたり、本当にやりたい夢を諦めなければならないというのは、あまりに酷です。
でも本当にお金がない場合、どうすればいいのでしょうか?5つの秘策を、お伝えします。
目次
知っておきたい!子どもの教育にはいくらくらいお金がかかるのか?
実際に、子どもの教育には、どれくらいのお金がかかるのかを文部科学省が調査した資料を見てみましょう。
区分 | 幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高等学校 |
学校教育費 | 119,175円 | 59,228円 | 128,964円 | 242,692円 |
給食費 | 19,382円 | 43,176円 | 38,422円 | ― |
学校外活動費 | 83,707円 | 219,304円 | 314,455円 | 167,287円 |
総額 | 222,264円 | 321,708円 | 481,841円 | 409,979円 |
ちなみに私立学校の場合、この表と比較し、幼稚園では2.2倍、小学校では4.8倍、中学校では2.8倍、高等学校では2.4倍となります。
お子さんをひとり、高校まで通わせるには、これだけのお金がかかるんです。大学に進学すれば、更にお金が必要になります。
幼稚園から大学生の子を持つお母さんのお金に関する悩み
お子さんの世代によって、内容は少しずつ異なりますが、多くのお父さん・お母さんたちが、お金に関する悩みを抱えていることは、共通しています。
お金がない…!教育費が足りない時の対処法5選
①学校の制度を利用する
どんな家庭にも、病気やケガ、リストラなどによって、突然、収入がなくなり、教育費に回すお金がなくなるという可能性はあります。
ただ、学費が払えないからといって、その時点ですぐに退学ということは、ほとんどありません。
高校や大学では、支払いが遅れてしまうような場合には、事前に問い合わせをすることによって、分納や延納に対応してくれる場合があります。
成績や家庭の収入などの基準を満たす必要があり、申請しても、受理されない場合もありますので、まずは学校に相談してみましょう。
ただし、義務教育以外では、ある程度の期間、払えないと、除籍や強制退学となるケースもありますので、ご注意ください。
②奨学金制度を利用する
大学では奨学金が借りられることが知られていますが、実は、高校でも、生活保護世帯や非課税世帯の高校生を対象に返済不要の奨学金制度が存在します。
制度を利用するには、「生活保護・非課税世帯であること」「保護者が、奨学金を申請する自治体内に住んでいること」「子どもが、高校に通っていること(国公私立問わない)」といった条件を満たす必要があります。
年間支給額は、以下の通りです。
生活保護世帯 | 非課税世帯 | 第2子以降の高校生 | |
国公立高校 | 32,300円 | 37,400円 | 129,700円 |
私立高校 | 52,600円 | 38,000円 | 138,000円 |
表を見てもわかる通り、お金に困っている場合、この金額だけでは十分とは言えません。
そのため、他の対策が必要になることでしょう。
一方、大学では、卒業後に返す必要のある貸与型の奨学金となります。
高校ほど借りるための条件が厳しくなく、今や大学生2人に1人が、奨学金を借りていると言われています。
一般的に、月に3万円~12万円ほどの支給を受けることができ、利息も3%以下という低金利で借りることができます。
ただ、利息が少ないとは言え、大きな金額を借りることになるので、在学中に、卒業後の返済計画を、きっちり立てておきましょう。
③教育ローンを組む
教育ローンは、よく奨学金と比較されますが、入学前でも借りられることや学生の成績が関係しないこと、保護者が返済することなどの違いがあります。
<教育ローンと奨学金の違いとは?>
教育ローン | 奨学金 | |
借りる人(返す人) | 保護者 | 学生 |
借り方 | 一括で振込み | 毎月定額で振込み |
利息 | 借りた翌日から発生 | 在学中は発生しない |
返済開始 | 借りた翌月から | 卒業後から |
教育ローンで借りられる限度額は、350万円までですので、奨学金と教育ローンを上手く組み合わせて、やりくりしている方も多いようです。
④キャッシング・カードローンでお金を借りる
お金が足りないことで進学を諦めさせるのは、その後の子どもの将来が変わってしまうことに繋がり、親としていたたまれない気持ちになりますよね。
キャッシング・カードローンなら、奨学金などと違って、学費だけでなく、塾の月謝が払えないという場合にも、使えます。
「お金を借りてでも、お子さんの未来を守りたい!」という親御さんには、プロミスがおすすめです。
大手消費者金融であるプロミスでは、電話やパソコン・スマホから申し込みができるので、来店不要で、手続きが簡単!
入力項目が少なく簡単に申し込みができるので、子育てで忙しい人にはぴったりです。
⑤母子父子寡婦福祉資金貸付金を利用する
母子父子寡婦福祉資金貸付金(ぼしふしかふふくししきんかしつけきん)とは、ひとり親の家庭で、子どもの教育資金が足りない場合に、無利子にて借りられる制度です。
貸付金額は、都道府県などによって異なりますが、入学や進学、修学のために利用することができます。
塾代の平均ってどれくらい?払えない場合、免除される制度はある?
中学生や高校生になると、塾に行かせないと、受験が心配という親御さんも多いのではないでしょうか。
ただ、塾の月謝も、決して安いわけではなく、月2~3万円、平均で年間30万円程かかってきます。
そこで、今回ご紹介したいのは、東京都と大阪府(大阪市)の助成金制度です。
【東京都】受験生チャレンジ支援貸付事業
東京都が実施する、学習塾や通信講座、高校・大学の受験料などが払えない世帯に、貸付を行う制度です。
対象 | 限度額 | 範囲 |
学習塾等受講料 | 20万円 | 対象となる学習塾等の費用 |
受験料 (中学3年生又はこれに準じる方) |
2万7400円 | 対象となる高等学校等の受験料 ※1度で4回分の受験料まで貸付できます。 1回分の受験料の上限は2万3千円。 |
受験料 (高校3年生又はこれに準じる方) |
8万円 | 対象となる大学等の受験料 |
利用するには、都内に引き続き1年以上在住(住民登録)していることや、資産が600万円以下であること、年収が一定基準以下であることなどの、条件があります。
塾代や受験料を無利子で借りられる上に、高校・大学などに入学した場合は、返済が免除されます。
この制度を利用することによって、低所得世帯でも、塾に通わせることを諦めなくてもいいんです。
【大阪府】大阪市塾代助成事業
大阪市では、中学生を対象に、学習塾だけでなく、家庭教師や水泳教室などのお稽古事でも月額1万円まで使える、塾代助成カードが交付されます。
制度が利用できるのは、大阪市内に居住している中学生を扶養している方で、年収が一定基準以下である方。
毎月1万円が3年間受けられるので、年間36万円も助成されることになります。
学費・塾の費用が足りない場合のまとめ
教育費は安くないので、親にとって、頭の痛い問題だと思います。
ただ、経済的な理由で、子どもの未来に影響が出るのは避けたいと思うのが、親心ではないでしょうか。
人生には学歴が関係することがあり、大きなポイントとなるのは、就職する時や、結婚する時でしょう。
学歴が全てではありませんが、ある程度の学歴が条件となるというケースも出てきます。
そのため、奨学金やカードローンなどでお金を借りてでも、できるだけ進学を諦めさせることのないようにすることをおすすめします。
特に、子どもが、2人・3人といる場合、それぞれがきちんと進学できるように、前もって計画を立てていきましょう。