学資保険と低解約返戻金型終身保険を比較!違いは?どっちがお得?

お金のコラム

子どもが産まれると、「将来のことを見据えて、しっかり貯金した方がいいよ!」と、言われることもしばしばあります。

確かに、子どものことを考えると、お金はあるに越したことはありませんよね。

特に、大学まで行かせるには、子ども1人当たり1,000万円以上かかると言われているので、いかにお金が必要なのかお分かりいただけるかと思います。

そういった将来のお金をどうしようかと考えている時に、加入を検討する方が多いのが、学資保険です。

でも、ちょっと待ってください!教育費を貯められる保険は、学資保険だけではありませんよ。

新しい教育資金の貯め方としておすすめしたいのは、低解約返戻金型終身保険です。

今回は、「学資保険」と「低解約返戻型終身保険」の両者を比較しながら、ご紹介します。

学資保険とは?

学資保険とは、子どもの教育資金の積み立てとして、毎月保険料を払い続ければ、満期となった時に、満期保険金が受け取れる保険です。

満期のタイミングは、保険会社によって選べる場合がありますが、大学入学に合わせた18歳に指定することが一般的です。

しっかり積み立てができるというだけでなく、契約者であるご両親にもしものことがあった場合に、支払いが免除され、満期保険金が受け取れるので、確実に学費を確保できるという特徴があります。

ちなみに、保険会社によって名称が異なり、例えば、郵便局が取り扱う学資保険は「はじめのかんぽ」、JA共済が取り扱う学資保険は、「こども共済」という名前になっています。

この2つは、特に人気があるので、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

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低解約返戻金型終身保険とは?

低解約返戻型保険は、保険料を払っている間の解約返戻金を少なくする代わりに、割安な保険料で加入できる保険です。

低解約返戻型保険には、定期保険と終身保険がありますが、学資保険の代用として利用するには、一生涯の保障がついている低解約返戻金型終身保険がおすすめです。

低解約返戻金型終身保険の払込期間を、10年払込や15年払込などと、設定できる保険会社で、18年と設定すれば、学資保険と同じようにお金を受け取れるというわけです。

なぜ、学資保険の代わりとして選ばれるようになったかというと、払込が終われば、通常の保険と同じ解約返戻金の水準に戻り、結果的に返戻率が高くなり、それまでの保険料を上回るという特徴があるからです。

例えば、アフラックの「WAYS」や、メットライフの「つづけトク終身」といったものがあります。

学資保険と低解約返戻型保険のメリット・デメリットを徹底解説!

学資保険のメリット

・計画的にお金を貯められる
銀行預金で貯金をしておくと、いつでもすぐに引き出せてしまうため、結局お金を貯められなかったり、どうしても貯金が後回しになってしまう方もいらっしゃると思います。
学資保険として積み立てていけば、半強制的に支払うことになるので、確実に将来のお金を貯蓄することができます。

 
・利回り(返戻率)が高い 
学資保険は、返戻率が110%以上になるものもあり、銀行の定期預金より、多くお金が戻ります。
銀行ではほとんど利息がつかない時代だからこそ、いくら増やせるかということに注目して選ぶといいでしょう。

 
・親にもしものことがあった場合に、保障が大きい
親が死亡または高度障害状態になった場合、以降の保険料の払い込みが免除され、満期の時期が来たら、予定通り、満期保険金を全額受け取ることができます。
もしものことがあっても、子どもの進学などの将来に、影響が出ないような仕組みになっているというわけです。

 
・税金の面で優遇されている
学資保険で受け取る満期保険金は、所得税の対象になります。
ただし、受け取り金額と払い込み金額の差が、50万円以下であれば、税金はかかりません。
また、学資保険は、生命保険の一種となり、「生命保険料控除」の対象となります。
年末調整や確定申告で、控除の申請を行うことで、所得税や住民税が減額されます。

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学資保険のデメリット

・途中解約をすると、元本割れする
何らかの事情で資金が必要になった、または保険料が払えなくなった場合に、途中解約をすると、元本割れをすることがほとんどです。
特に、短期間で解約した場合には、返戻金はゼロのケースもあります。

 
・長い間、払込をしなければいけないため、資金繰りが厳しい
先ほどご説明したように、途中で解約してしまうと、元本割れをしてしまうため、何が何でも満期まで支払を続ける必要があります。
払込期間が、18年前後と長期に及ぶため、無理な額でないかを考え、確実に支払ができる金額に設定しましょう。

 
・保険会社が倒産したら、全額保証されない場合がある
保険会社が破綻しても、積立金が全てゼロになるわけではありませんが、減額される可能性は否めません。
保険会社が加入している「生命保険契約者保護機構」によって、90%が保護されることになっていますが、実際には、ケースバイケースと言えそうです。

 
・固定金利なので、景気の上昇があっても変わらない
銀行で普通預金や定期預金で貯蓄する場合、利率が変動型なので、景気がよくなれば、金利が上がっていくことが考えられます。
一方、学資保険は、固定金利なので、契約時の利回りが変わることがありません。
ただ、変動金利と比べて、「いくら受け取れるか」ということが明確なので、将来の見通しが立てやすいというメリットはあります。

 
・親に持病があると契約できない場合がある
学資保険は、契約者に万が一のことがあった場合に、保険料が免除されるというメリットがあります。
そのことから、親に持病がある場合は、保険に加入できない場合があるというわけです。
保険会社によって基準が異なりますので、直接ご確認ください。

低解約返戻金型終身保険のメリット

・一部だけの解約も可能
満期の時期に、全額解約をして、返戻金を一括で受け取ることができますが、半分だけや3分の1だけを解約して残りは、継続して積み立て続けるということもできます。
必要な金額だけを受け取ることができるので、自由度が高い保険と言えます。

 
・妊娠周期に関わらず、いつでも加入できる
学資保険だと、出産予定140日前、つまり妊娠6ヶ月頃から契約することができます。一方、低解約返戻金型終身保険は、結婚直後や妊娠してすぐでも、契約ができます。
早いうちから積み立てを始めたいという方に、ピッタリです。

 
・親に万が一のことがあった場合に、保障が大きい
低解約返戻金型終身保険は、終身保険という名前の通り、死亡保障がついているので、親が死亡した場合、支払われる金額が、満期保険金より大幅に多くなります。
学資保険のように、満期まで待たずに、死亡後、すぐに受け取れることも、メリットの1つです。

 
・利回り(返戻率)が高い
返戻率が高い学資保険より、さらに返戻率が高い場合があります。
満期時の返戻率は、そこまで大きく違いませんが、低解約返戻金型終身保険は、解約せずに、据え置くことで、返戻率を、どんどん上げることができます。

 
・受け取るタイミングを決められる
大学には進学しないことになった、またはその時は家計に余裕があったなどの事情により、18歳になっても解約せずに、据え置くことができます。
そのことによって、返戻率が上がり続け、結婚資金に充てるなど、保険金を受け取る時期を、自由に決められます。

低解約返戻金型終身保険のデメリット

・途中解約をすると、元本割れする
低解約返戻金型という言葉は、途中で解約する場合に支払われる解約返戻金が低く設定されているということを意味しています。
つまり、支払期間中に解約をしてしまうと、普通の終身保険より返戻金が少なく、元本割れする可能性が高くなります。
その代わり、支払いを終えた後は、普通の終身保険より、高い戻り率を実現します。

学資保険や低解約返戻金型終身保険は、本当に必要?銀行預金じゃダメ?

「銀行で定期預金にしているし、学資保険や低解約返戻型保険って、本当に必要なのかな?」と疑問に思っている方も、いらっしゃるかもしれません。

定期預金なら、どうしても必要な時には引き出せるし、途中で、利率のいい銀行に乗り換えることも可能です。

そのため、定期預金でも貯められる!という方は、それも1つの方法になるでしょう。

ただし、出費を繰り返して、貯金ができないという方は、保険に入っておいた方が、絶対にお金を貯められます。

返戻率は圧倒的に有利ですし、受取人である親の死亡など、もしもの時の保障もありますよ。

主なメリット 主なデメリット
学資保険
  • 利回りが高い
  • 万が一の保障がある
  • 生命保険料控除対象となる
  • 強制的に、積み立てられるからお金が貯まる
  • 途中解約は、元本割れの恐れあり
  • 親に持病があると、契約できないケースあり
  • 低解約返戻金型終身保険
  • 万が一の保障がある
  • 利回りが高い
  • 解約せずに、据え置くことができる
  • 強制的に、積み立てられるからお金が貯まる
  • 途中解約は、元本割れの恐れあり
  • 定期預金(普通預金)
  • 急にお金が必要になった時に、いつでも引き出せる(定期預金の場合は、一定期間引き出せない)
  • 景気の回復によって、利率が上がる可能性がある
  • 元本割れがない
  • 万が一の保障がない
  • 利回りが低い
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    学資保険と低解約返戻金型終身保険の比較まとめ

    学資保険も低解約返戻金型終身保険も、貯蓄性と万が一の保障が大きなメリットです。

    お子さまの将来のために、お金は絶対に必要ですので、どちらも選択肢の1つとして、お考えください。

    保険に加入する前には、①本当に自分に必要なのか ②自分に合った保険会社はどこか ③家計に負担をかけないかなどをよく確認するようにしてくださいね。

    教育にかかるお金については、下記の記事でもご紹介していますので、合わせてご覧ください。
    →月謝が払えない!子どもの教育にかかるお金がない場合の5つの秘策

    本ページは2017年3月31日時点での情報です。施設・お店の最新情報については、必ず公式サイト等で、ご確認をお願いいたします。
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